★はじめに
「コンセンサスゲーム」とは、与えられた課題についてチームで協力しながら答えを見つけていくもので、合意形成について学ぶことのできるゲームです。
意見が食い違っているときに、互いの意見を納得のいく形で一致させることを体験し、その大切さを学ぶことで、チームとして活動する際に互いに協力できたり、メンバーが他者の意見を尊重できるようになることを目的としています。
また、結論を導くための論理的な思考、情報の整理力を向上させることも重視しています。
★効果
合意形成の効能を体感できる。
発想力の刺激
・重要さの順序を考えるという発想。
・違う用途に活用できないかという発想。
・そして、邪魔になる資産は、あえて捨てる覚悟をする発想。
★コンセンサスゲームの問題
7月中旬のある日、午前10時ごろ、あなた方が乗った小型飛行機は、アメリカ合衆国の南西部にある砂漠の中に不時着しました。
不時着した際、飛行機は大破炎上、操縦士と副操縦士は焼死しましたが、あなた方は奇跡的に大きな怪我もなく無事でした。
不時着はあまりに突然で、無線で救援を求める時間もなく、また現在位置を知らせる時間もありませんでした。
しかし、不時着する前に見た周りの景色から、あなた方は飛行プランに示されているコースから約100km離れた所にいることがわかっていました。
また、操縦士は不時着前に、最も近くの居住地は約110km南南西にあることだけをあなた方に告げていました。
この付近は全く平坦で、サボテンが生えている他は不毛の地域です。不時着直前の天気予報では、気温は約43℃になるだろうと言っています。それは、地表に近い足もとでは50℃にもなるだろうことを意味しています。
あなた方は、軽装~半袖シャツ、ズボン、靴下、タウンシューズという服装で、各々、各1枚のハンカチとサングラスを持っています。また、全員で8ドルばかりの小銭と100ドルの紙幣、1箱のタバコとボールペンが1本あるのみです。ただ飛行機が燃えてしまう前に、あなた方は次の12のアイテムをかろうじて取り出すことができました。
あなた方の課題は、これらの12のアイテムを、あなた方が生き残るために最も重要と思われるものから順番に、1から12までの順位をつけることです。生存者は、あなた方のチームのメンバーと同数であり、またみんなが協力し合うことを同意しています。
12のアイテム
・懐中電灯(乾電池が4つ入ってる)
・ガラス瓶に入っている食塩(1000錠)
・この地域の航空写真の地図
・1人につき1リットルの水
・大きいビニールの雨具
・「食用に適する砂漠の動物」という本
・磁石の羅針盤
・1人1着の軽装コート
・弾薬の装填されている45口径のピストル
・化粧用の鏡
・赤と白のパラシュート
・約2リットルのウォッカ
★具体的な進め方
- 問題を読んで、個人で12のアイテムに順位をつけて個人解答用紙に記載
- グループ全員で話合ってグループとしての順位をつけてグループ解答用紙に記載し、発表してもらう
- 模範解答を発表
- 目的を伝える。
※目的を最後に伝える理由は、体験型のグループワークなので、まずは効果を肌で感じてもらった後に、「なるほど」と感じてもらい、頭で理解してもらう流れにしたいからです。